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ダムめぐり/ダムの仙人に逢いに行く/その4

ダムの仙人に逢いに行く(その4)

来た道をもどり、いよいよ最後のポイント蓬莱発電所へと車を走らせる。さっきの看板に詳細な地図が掲載されていて、道筋をきちんと把握できたから今度はもう大丈夫。

看板発見。そして、

ついに蓬莱発電所に到着。ご覧のとおり手前にゲートがあって発電所の建屋の近くまで行くことが出来なかった。この建物はダムと同時期に建てられたものなのだろうか。ペイントが新しそうなのでよく分からない。案内板とかも無いし。

これで、一応「蓬莱ダム」に関係有りそうなものを見られるだけ見たとは思うのだが、あっち行ったりこっち行ったりしているうちに、もうなにがなんだか分からなくなってきた。整理する意味も含めて、やっぱり図書館に行って紙の資料を当たってみよう。という事で、カーナビで「福島県立図書館」を検索。1発で出てきた。さすが公共施設。

福島市の中心部を通り過ぎて、閑静な住宅街といった街並みの奥に福島県立図書館は建っていた。なんかやけに重厚そうな建物。ちなみに隣は美術館になっているみたいで、ひたすら文科系。

全然知らない土地で取っ掛かりが無さ過ぎたので、司書さんに相談していくつか資料をピックアップしていただいたのだが、あまり時間が無かったり、蓬莱町の地元の図書館が丁度建国記念の日で休館日だったため問い合わせができなかったり、お昼も食べずにあっちこっち動き回っていたためお腹がすき過ぎてそれどころじゃなかった、などの理由で正確なところまではたどり着けなかった。それでも分かったことをまとめると、

  • 蓬莱岩は蓬莱山の絵の光景に似ている所から名づけられたらしい。(Googleのイメージ検索したら確かにそんな絵が出てきた)
  • 蓬莱岩のあった渓谷、「阿武隈峡」は「蓬莱峡」の異名があるらしい。
  • 蓬莱発電所は蓬莱岩のすぐ下流にある。
  • 蓬莱ニュータウンは昭和42年に県住宅供給公社によって買収開始、43年より造成を開始。「蓬莱町」という名前はそのときに地権者の要望により蓬莱峡の名前をとってつけられた。

といった、ところである。

というわけで、思いつきと勢いだけで福島に行ってはみたもののきちんと最後まではたどり着けなかった。

でも、発電所を名づけた人も蓬莱町の造成に携わった人も、きっと蓬莱岩のあるあたりのちょっと不思議な風景を目にし、「蓬莱」というなんだか遠い世界に通じるようなちょっと不思議な単語に惹かれて名前をとったんじゃないだろうか。そう、今日、見て回った風景の先に思いがずーっとつながっているに違いない。きっとそうだ。

そういえば、蓬莱ダムのところにあった案内板には、「町民上げての奉仕によりダム周辺の土地や道路に桜、紅葉、梅、ツツジ等数千本を植栽し、振興公園として造成」って書いてあった。そんな自分達が作り上げた思い入れのある場所に数キロ離れた場所の名前をもってくるというは、地元の人から見たら逆に変な話に感じるだろう。「飯野堰堤」という名前にもまた同じように地元の人の思いが込められた名前なのかな、なんて事を思った。

ダム便覧 全項目表 蓬莱ダム

DamMaps 蓬莱ダム

僕僕先生(仁木 英之著)

まあ、地図をちゃんと準備してればこんなにばたばたしなくて済んだんですけどね。DamMapsもスクロールすればちゃんと蓬莱発電所載ってたし